ローヤルゼリーとハチミツの違い

ローヤルゼリーもハチミツも、ミツバチがもたらしてくれる大自然の恵みです。そんなローヤルゼリーとハチミツは蜂から作られるという点では共通していますが、見た目や味、作られ方も全く違います。さらには、含まれる成分も違いますので効果や効能も大きく違う全くの別物であるといえます。
それでは、ローヤルゼリーとハチミツの違いについて説明します。

出典:ローヤルゼリーとはちみつの違いは?
http://www.socahort.org/honey.html

見た目の違い

ローヤルゼリーとハチミツには、見た目にも大きな違いがあります。それは材料や作られ方が違うからです。

乳白色のローヤルゼリー

ローヤルゼリーは、乳白色のクリーム状です。別名を「王乳」と呼ばれるように、気品溢れる色をしています。ハチミツよりも流動的で、かなりどろっとしているのが特徴です。

ハチミツは淡黄色から濃い褐色までさまざま

とろりとした強い粘り気が特徴のハチミツ。色は半透明で、淡黄色から濃い褐色までさまざまです。色の違いは、採取する花の種類で決まります。例えばレンゲやアカシアから採取されたハチミツは淡い黄色、ミントやユーカリの花から採取されたハチミツは赤褐色、そばの花から採取されたハチミツは黒褐色をしています。

味や香りの違い

ハチミツは私たちの日常生活の中では馴染みの食材で、甘さと香りについてはご承知の方も多いのではないでしょうか。一方、ローヤルゼリーの味や香りはハチミツとは大きく違います。
ローヤルゼリーやハチミツの味や香りは、含まれている栄養素の違いによって決まります。

強い酸味が特徴のローヤルゼリー

ローヤルゼリーは全く甘くはありません。ピリピリとしみるような独特の強い酸味が特徴です。独特の強い酸味の原因は、ローヤルゼリーにだけ含まれる「デセン酸」という成分があるからです。デセン酸が多く含まれれば含まれるほど、酸味は強くなります。この味が苦手だという人は、調製タイプのローヤルゼリーやサプリメントだと味やにおいを気にせずに食べることができます。また、ハチミツと違い、採取した花の種類によって色や風味に違いが出ることはありません。
なお、ローヤルゼリーは甘いものと一緒に食べるとビタミンB1が消耗されてしまいますので、同じミツバチが作ったハチミツであっても混ぜて飲んでしまうと、効果が大きく損なわれてしまいます。

甘くて花の香りがするハチミツ

ハチミツはほとんどが糖分なので、カロリーが高い食品です。とても甘くて花の香りがするので、砂糖代わりに好んで食べている人もいます。ハチミツの味と香りは採取された花の種類によって違います。そのいくつかを紹介しますと、日本人には馴染みのあるレンゲの花から採取されたハチミツにはほのかな酸味のある甘さがあります。また、アカシアから採取されたハチミツには癖のないマイルドな甘みと優しい香りがします。さらに、ラベンダーから採取されたハチミツは重厚で個性的な味で、ラベンダーの香りがはっきりとわかります。

出典:ローヤルゼリーとハチミツ
http://www.broadwaycalls.com/hatimitu.html

作られ方の違い

ローヤルゼリーとハチミツは、ミツバチの体内の酵素によって加工されるという点では同じですが、原料や作られる過程の違いによって全く異なる食品になります。

ローヤルゼリーは女王蜂の特別食

ローヤルゼリーは、若くて元気なミツバチだけが作ることができる女王蜂の特別食です。働き蜂は花の蜜と一緒に花粉も集めます。集めた花粉は蜜と練り混ぜて団子状にして運ばれ、巣にいる別の働き蜂に渡されて保存されます。保存された花粉団子(花粉と蜜を練り混ぜて団子状にしたもの)は、生後10日前後の若いミツバチが食べます。その後若いミツバチの体内で消化・吸収されて咽頭腺(ミツバチの唾液腺)から分泌された乳白色の液体がローヤルゼリーです。
ローヤルゼリーは、女王蜂だけが食べ続けることができる特別食です。女王蜂の体型や能力に驚くべき違いがあるのは、ローヤルゼリーを食べているからです。働き蜂と比べると、体の大きさが2~3倍、寿命も30~40倍にもなります。また、卵を産むことができない働き蜂に対して、女王蜂は毎日約1500個もの卵を産み続けていくのです。
3-2.ハチミツは働き蜂の食べ物
ハチミツは、働き蜂が花の蜜を体内の酵素で加工し、巣の中に貯蔵されてできたものです。
ミツバチは蜜を蜜胃(胃袋)に溜め込んで巣に運びます。巣に運び込まれた花の蜜は、別の働き蜂に口移しで渡され、「巣房」と呼ばれる小部屋で貯蔵されます。この間に花の蜜に含まれるショ糖が、ミツバチが分泌する消化酵素によってすぐにエネルギーとして利用できる果糖とブドウ糖に分解されます。その後、熟成されて約80%あった水分が20%程までに濃縮されてできたものがハチミツです。

含まれる栄養素の違い

ローヤルゼリーとハチミツは、味や香り、作られ方が違うだけではありません。含まれる栄養素にも大きな違いがあります。

ローヤルゼリーは栄養豊富な完全食品

ローヤルゼリーには約10%の糖質が含まれ、その他には水分が65%、残る25%がすべて栄養素です。その栄養素の種類は40種類以上ともいわれています。3大栄養素のタンパク質・炭水化物・脂質をはじめ、人の健康に不可欠なアミノ酸を主体に、ミネラルや各種ビタミンなどの優れた栄養素がバランスよく、しかも豊富に含まれているのがローヤルゼリーです。
さらに、ローヤルゼリーにしか含まれていないデセン酸(脂肪酸の一種)はローヤルゼリーの効能に大きく貢献しています。

ハチミツは糖質の塊

ハチミツは約80%の糖質が含まれ、糖質以外は水分で、極わずかなビタミンとミネラルが含まれています。文部科学省から出されている2015年版の「日本食品標準成分表」によると、上白糖より低カロリーで、100gあたり砂糖が384kcalに対して、ハチミツは294kcalです。特に、ルーマニア産のアカシアハチミツはGI値(血糖値の上がりやすさを示す指標)が低く、食後の血糖値の上昇を抑える効果もあります。

出典:ローヤルゼリーと蜂蜜との違い
http://www.cyhawkseries.com/cy_hawk_view.php
ローヤルゼリーとハチミツの違い
https://www.villevoiceeats.com/zyose.html

効果・効能の違い

ハチミツは糖質の高さからもわかるように、天然の甘味料でありエネルギー源となりますが、ローヤルゼリーは逆にコレステロールなどを下げる生活習慣病を予防したり改善したりする効果があり、体の機能を調整する「機能性食品」として認められています。

出典:はちみつとローヤルゼリーの違いとは?
https://www.nanomedicinecenter.com/article/hiv-drug-is-coming-after-all/

ローヤルゼリーは天然の健康食品

ローヤルゼリーには私たちの体を構成するタンパク質の材料となるアミノ酸が豊富に含まれているので、生活習慣病の改善や美肌効果など美容と健康に欠かせない食品です。また、デセン酸は女性ホルモンと似た働きをするため、更年期障害の緩和、美容効果、糖尿病の改善、コレステロールの低下など、さまざまな健康効果をもたらしてくれます。デセン酸の効果はまだ完全には解明されているわけではなく、まだまだ研究が進められています。
さらに、ビタミン類は自律神経のリズムを整え、ストレスの解消に役立ちます。ハチミツはエネルギー源としては優れていますが、これらの効果をもたらす栄養素がほとんど含まれていないという点では大きな違いがあります。
生タイプのローヤルゼリーは空気に触れると酸化しやすく、熱にも敏感なために冷蔵庫での保管が原則です。

出典:ローヤルゼリーを単なるハチミツと勘違いしていませんか?
http://www.frontierstrvl.com/difference.html
天然の健康素材ローヤルゼリー
http://www.rev2009bridgeport.org/tennnenn.html

ハチミツは甘くて料理や菓子に用いられる

水分を80%カットしたハチミツの高濃度の糖質には細菌の繁殖を防ぐ効果もあります。
また、ハチミツに含まれるグルコン酸には殺菌作用もあり、喉のケアだけでなく、口内炎の治療にも効果が見られます。さらに、保存食としても優れている食材で、市販されているハチミツの賞味期限は長く、2年以上というものも珍しくはありません。

値段の違い

ローヤルゼリーもハチミツも、種類や品質によって安いものから高いものまでさまざまな製品があります。特にローヤルゼリーは毎日飲み続けることで効果が得られる健康食品なので、自分が続けて購入できる金額の中で選ぶとよいでしょう。

ローヤルゼリーは高価な食品

ローヤルゼリーは栄養価が高く、わずかしか採取されませんので、高価な食品といえます。
なぜなら、1つの巣箱から一回に15gほどしか採取できない上に、すべてが手作業で行なわれるからです。ローヤルゼリーは、タイプにより値段が異なります。

ローヤルゼリーの3タイプ 100g当たりの価格
生タイプのローヤルゼリー 3,000円~5,000円
乾燥タイプのローヤルゼリー 2,000円~3,000円
調製タイプのローヤルゼリー 1,000円~8,000円

製品によっても差がありますが、上の表の価格が一般的です。ローヤルゼリーの効果・効能もほぼ値段に沿っていると考えても間違いではありません。しかし、いくら高価なローヤルゼリーを飲んでも毎日摂取できないと効果は薄くなってしまいます。毎日続けて飲むことで高い効果が得られる健康食品ですので、無理をせずに購入し続けられるものを選ぶとよいでしょう。

ハチミツには大きな価格差がある

ハチミツにはたくさんの種類がありますが、大きく分けると「純粋ハチミツ(天然そのままのハチミツ)」「加糖ハチミツ(水飴等を加えたハチミツ)」「精製ハチミツ(加熱し、脱色脱香したハチミツ)」の3種類になります。それぞれの値段の高さもこの順であると考えてもよいでしょう。
また、国内産と海外産でも大きな価格差があります。海外産より国内産のハチミツの値段の方が高いのが一般的です。中国産の安いものであれば、1キロ数百円で販売されているものもあります。
海外産と比べ、国内産のハチミツが高い理由は、「日本養蜂ハチミツ協会」によって厳しい品質チェックがあり、安心して食べられるからです。国内産の純粋ハチミツは1キロ当たり5,000円~6,000円程度で販売されています。
さらに、同じ国内産のハチミツでも安いもので1,200円~7,000円と価格差があります。これは、集めてくる蜂が西洋ミツバチか日本ミツバチの違いで、採れる量も味も異なります。

まとめ

ミツバチがもたらしてくれる大自然の恵みであるローヤルゼリーとハチミツは、見た目や味、作られ方が全く違います。また、含まれる成分も効果や効能も大きく異なります。
女王蜂の特別食で、栄養豊富な完全食品であるローヤルゼリーは、生活習慣病の改善や美容などに大きな効果を発揮します。一方、ハチミツには高濃度の糖質が含まれ、料理や菓子に多く用いられています。
私たちの人間にとってはなくてはならない貴重な食べ物がローヤルゼリーであり、ハチミツであるといえるでしょう。

出典:ローヤルゼリーとハチミツの違い
http://www.stealingdemocracy.com/hatimitu.html
ローヤルゼリーと蜂蜜の違い
http://www.westbayyc.org/hatimitu.html
ローヤルゼリーとはちみつの違いとは?
https://www.ichinavi.jp/31.html